データで見る児童心理治療施設の実態

2021年5月17日

こんにちは、ダメ夫です。

以前、児童心理治療施設について記事にしました。

児童心理治療施設とは【くらしぶり、かかる費用など】

今回は政府白書のデータに裏付けされた子どもたちの様子を紹介します。

参照 : 厚生労働省HP「児童養護施設等入所児童調査の概要」

※平成28年に児童福祉法の改正でこれまでの「情緒障害児短期治療施設」から「児童心理治療施設」に名称が変更になりました。

この記事の内容

  • データで見る児童心理治療施設の実態

児童心理治療施設の児童年齢

入所している児童の平均年齢は12.9歳、年齢は4歳から19歳までとなっています。

尚、入所時の平均年齢は10.7歳、年齢は3歳から18歳となっています。

一番多い年齢は12歳の14.7%です。

小学校6年生~中学1年生といったところでしょうか。

生活環境の変化に関係した背景がうかがえます。

入所経路と在所期間

児童の在所期間の平均は2.2年です。

1年以上2年未満が一番多く29.7%、次いで1年未満が28.7%となっています。

4年以上になると10%を切る数字になっており、児童養護施設と比較すると期間は短いです。

入所の経路は家庭からが最も多く56.4%、次いで児童養護施設からは14.9%。

家庭から児童相談所を経由して入所といったパターンが多いようです。

児童の通学状況

実際に施設に入所した児童は学校へ行っているのか気になりますよね。

児童が通う学校は近隣の学校の分級といった形で施設内、もしくは施設に隣接されています。

不登校の子供たちは環境が変わることでどのようになるのでしょうか。

「普通に通学」89.1%と圧倒的です。

「欠席しがち」10.7%となっています。

やはり環境が変わると登校のハードルは下がるようです。

そんな中、1割ほどの児童が登校できないようです。

学業の状況

気になる学業の状況です。

それぞれの子どもの習熟度に合わせた、きめ細かい支援を期待しますがどうでしょう。

比較のため、児童養護施設の数値も掲載しました。

【学業の状況】

名称すぐれている特に問題なし遅れがある
児童心理治療施設3.7%38.8%57.4%
児童養護施設6.8%56.4%36.5%

半分以上の児童に「遅れがある」との報告です。

心の傷は学業に影響があるのかもしれません。

児童の今後の見通し

児童心理治療施設で暮らす子どもたちの今後の見通しです。

多い順に「保護者の元へ復帰」37.2%、「他施設へ移行予定」25.7%、「自立まで現在のままで養育」21.5%となっています。

「他施設へ移行」は児童養護施設等のことです。

ほかにも「ファミリーホーム」や「児童自立支援施設」などがあります。

半分ほどの児童が親元へ帰らず(帰れず)引き続き施設で暮らすことに驚きました。

あとがき

今回は白書のデータを読み解いてみました。

他にも興味深いデータがたくさんあります。

気になる方は一度ご覧になってはいかがでしょうか。

児童養護施設入所児童等調査の概要

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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